PTOTST国家資格の違いと将来性をわかりやすく解説

~どのリハビリ職を目指すべき?職域・働き方・将来性の比較~

医療・福祉の現場で活躍するリハビリ職には、主に3つの国家資格があります。

  • PT:理学療法士(Physical Therapist)
  • OT:作業療法士(Occupational Therapist)
  • ST:言語聴覚士(Speech-Language-Hearing Therapist)

それぞれの違いがわかりづらい…という声も多いため、本記事では仕事内容・対象者・将来性などのポイントを比較しながら、わかりやすく解説します。


◆ 基本の違い|誰に何をする職業か?

資格対象となる人主な支援内容活躍する場面
PT(理学療法士)主に身体機能に障害のある人歩行訓練、筋力強化、関節可動域訓練など病院、施設、訪問、スポーツ現場など
OT(作業療法士)心身に障害のある人全般日常生活動作(ADL)訓練、精神面への支援など医療・介護・精神科・小児施設など
ST(言語聴覚士)言語・聴覚・嚥下に課題がある人発語訓練、嚥下訓練、コミュニケーション支援病院、訪問、学校、小児施設など

◆ 資格の取得難易度と必要な学歴

項目内容
必要な学歴専門学校(3年) or 大学(4年)卒業+国家試験合格
国家試験合格率(令和6年度)PT:約85.7% / OT:約81.3% / ST:約71.2%(STはやや難)
男女比PT・OTは男性多め/STは女性比率が高い傾向

◆ 年収・待遇の違い(参考データ)

資格平均年収(参考)備考
PT約400万~500万円訪問系・管理職で600万円以上も可
OT約380万~480万円精神科・小児系はやや低めの傾向も
ST約350万~450万円医療機関・訪問で差あり/時短求人が多い

※施設形態・地域・経験年数によって大きく変動あり。


◆ 将来性と市場ニーズは?

✅ 共通して「高齢化+在宅重視」でニーズ増

  • 生活期・地域包括ケアで在宅リハビリの需要が拡大中
  • 多職種連携や介護予防など、**医療と生活の“つなぎ役”**としても注目される存在

PTの将来性

  • スポーツ・整形・訪問リハなど幅広い選択肢あり
  • リハビリ特化型デイや自費リハビリ分野も拡大

OTの将来性

  • 高齢者・精神障害・発達障害など対象の広さが魅力
  • 在宅復帰支援や福祉用具分野での活躍も期待大

STの将来性

  • 言語・嚥下・高齢者のコミュニケーション支援が必要な現場が増加
  • 小児や発達支援、オンライン言語療法など新しい分野の開拓余地も大きい

◆ 自分に合ったリハビリ職の選び方

あなたのタイプ向いている資格
身体機能や運動に興味があるPT(理学療法士)
日常生活・精神面も含めたサポートがしたいOT(作業療法士)
言葉・飲み込み・子どもの発達支援に関心があるST(言語聴覚士)

まとめ

PT・OT・STはどれも国家資格であり、医療・福祉・教育など多くの分野で活躍できる専門職です。
それぞれに得意分野・対象者・活躍の場の違いがあるため、
「自分が誰を、どんな場面で支援したいか」を明確にすることが、最適なキャリア選択につながります。

どれを選んでも、社会的なニーズは非常に高い。
だからこそ、あなたの“興味”と“価値観”に合う道を選んで、やりがいある未来を目指しましょう。