20代PTOTSTが考える、10年後の自分への投資とは?

~“現場に慣れた今”だからこそ考えたい、未来のキャリア戦略~

国家資格を取得し、現場に出て3〜5年。
患者さん対応にも慣れ、「仕事がわかってきた」と感じ始めた20代のPT・OT・ST。
そんな時こそふと立ち止まって考えるのが——

「このままで、10年後もやっていけるのか?」
「今の働き方の延長線上に“理想の未来”はあるのか?」

本記事では、20代のうちに考えておきたい「10年後の自分への“投資”」をテーマに、将来につながる選択肢と実践アイデアをご紹介します。


◆ 投資①|“広く浅く”から“深く尖った”専門性へ

✅ 目的:市場価値の高いセラピストになる

  • 認定資格や特定分野の専門研修で「〇〇に強い」を育てる
  • 例:脳卒中/小児/嚥下/呼吸/スポーツ/在宅など

▶ 具体的なアクション:

  • 年1回は外部研修・学会に参加
  • 症例や論文をスライドにまとめる習慣をつける
  • 「得意な対象者」を意識して担当を希望する

「〇〇が得意」と言える自分を目指すことは、10年後の転職・昇進・独立すべてに役立ちます。


◆ 投資②|チームを動かす“伝える力”の習得

✅ 目的:後輩指導・他職種連携・マネジメントへの土台づくり

  • コミュニケーション、説明、資料作成…リハ職に必要な“非臨床スキル”を磨く

▶ 具体的なアクション:

  • 月1回のカンファレンスで「発言する」ことを目標に
  • プリセプターやOJTの場面で“教えること”に挑戦
  • 勉強会やレポート作成を通じて「伝える練習」

技術だけでなく、「この人は話がわかりやすい」が評価される時代です。


◆ 投資③|“働く場所”の選択肢を広げる

✅ 目的:将来的な選択肢を増やしておく

  • 訪問リハ、自費リハ、教育・養成校、企業、海外…リハ職の活躍フィールドは拡大中

▶ 具体的なアクション:

  • 週1回だけ非常勤で訪問リハにチャレンジ
  • 副業としてライティングや勉強会登壇を経験
  • 企業や自治体との連携プロジェクトに関わる

“今の職場でしか通用しないスキル”に偏らないよう、外にも目を向けることが鍵。


◆ 投資④|“お金と時間”の自己管理力を身につける

✅ 目的:長く続けるための土台づくり

  • 体力・気力・金銭的な余裕がキャリアの持続力を決める

▶ 具体的なアクション:

  • 週に1日は「何もしない日」「インプットの日」を設定
  • 貯金や積立NISAなど、“未来の自分”への資産形成を始める
  • 無理な働き方ではなく「働き方を選べる状態」を意識

キャリアはマラソン。走り続けるには整える力=自己投資が不可欠です。


◆ 投資⑤|「キャリアを言語化する」習慣を持つ

✅ 目的:10年後の“なりたい自分”を見失わないために

  • 忙しさに流されないためには、定期的な“棚卸し”と“方向確認”が重要

▶ 具体的なアクション:

  • 半年に1度「この半年でできるようになったこと」を書き出す
  • 「3年後、5年後どうなっていたいか」を定期的に言語化
  • 同世代や先輩と“キャリアを語る時間”を意識的に持つ

書き出すことで、見える未来は大きく変わります。


◆ まとめ|「何に時間とエネルギーを使うか」が未来を決める

20代の今は、まだ何にでもなれる時期。
でも、何もしなければ“なんとなくの10年後”が待っているだけ。

✔ 専門性を育てる
✔ 非臨床スキルを磨く
✔ 働き方を広げる
✔ 自分の価値観と定期的に向き合う

これらを「意識して選ぶ」だけで、10年後の自分に誇れるキャリアを築けるはずです。