~誰もが通る“あの時期”を乗り越えるために~
理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)として働き始めたばかりの頃。
国家試験を突破して現場に立ったものの、理想と現実のギャップに戸惑い、
「自分には向いてないんじゃないか…」と悩んでしまう新人セラピストも少なくありません。
でも安心してください。その“壁”は、あなただけのものではありません。
この記事では、多くの新人がぶつかる壁と、実際にそれをどう乗り越えたかを紹介します。
◆ 壁①:「患者さんとうまく関われない」
「話が続かない」「何を聞いていいかわからない」「距離感がつかめない」
▶ どう乗り越えた?
- まずは**“技術”より“雑談”を大切に**した
- 「どこに住んでる?」「テレビ何観る?」など、生活の話題から関係を築いた
- 無理に話そうとせず、“黙ってそばにいる時間”を肯定的にとらえた
ひとことメモ:
「心を開いてもらうには、先に自分が“開く”ことが大事だと気づきました」
◆ 壁②:「正解がわからない、評価や介入に自信が持てない」
「この方法で合ってる?」「他の人の方が上手にやれてる気がする」
▶ どう乗り越えた?
- 先輩や指導者に「正解を教えてもらう」のではなく、仮説→実践→フィードバックのサイクルを大事にした
- うまくいったこと/うまくいかなかったことを日々メモに残し、自分の成長記録を可視化した
- 患者さんの“表情”や“行動”に、自分の介入の意味を探すようにした
ひとことメモ:
「“100点のリハビリ”を目指すのをやめて、“昨日より1ミリ良くなる”に切り替えました」
◆ 壁③:「忙しすぎてついていけない。体力もメンタルも限界…」
「記録が追いつかない」「帰って勉強する気力もない」「とにかく毎日必死」
▶ どう乗り越えた?
- 1日のスケジュールを**“優先順位”で整理**するようにした(例:記録→書類→学習)
- 忙しさを“問題”ではなく“効率化のヒント”と捉え、時間を区切って作業する習慣をつけた
- 先輩や同期と「今日うまくいったこと」を1日1つ共有し合うようにした(自信と仲間意識UP)
ひとことメモ:
「“できないこと”より“できたこと”を振り返るだけで、気持ちが軽くなった」
◆ 壁④:「職場の空気になじめない、人間関係がしんどい」
「怖い上司がいる」「チームに溶け込めない」「誰にも相談できない」
▶ どう乗り越えた?
- 挨拶と笑顔を意識しつつ、無理に“合わせようとしすぎない”ようにした
- 「○○さんに聞いてよかった」とピンポイントで頼ることで信頼関係を築いた
- 外の勉強会や同期のつながりで“職場外に話せる人”を持つようにした
ひとことメモ:
「“職場の全員と仲良くなる必要はない”と気づいたら、気がラクになった」
◆ まとめ:「壁は、前に進んでいる証拠」
- 何をしていいかわからない
- 自分に自信が持てない
- 忙しさに押しつぶされそう
- 人間関係で気疲れする
…そんな悩みは、**誰もが一度は経験する“通過点”**です。
焦らず、比べすぎず、「昨日より少し前に進めたか」を意識して、一歩ずつ歩いていきましょう。
壁にぶつかっているあなたは、今まさに“成長の真っただ中”にいるのです。