リハ職のメンタルケアに必要な3つの習慣

~“心の消耗”を防ぐために、明日からできること~

理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)――
人と深く関わるリハビリ職は、「患者さんを支える立場」でありながら、自分自身が知らないうちに心をすり減らしていることも少なくありません。

「頑張ってるのに結果が出ない」
「感情をうまく切り替えられない」
「職場の人間関係に疲れる…」

そんな悩みに陥る前に、リハ職として**健康に長く働き続けるための“心のセルフケア習慣”**を身につけましょう。


◆ 習慣①:1日1つ「できたこと」を振り返る

✔ なぜ必要?

リハ職は結果が見えづらく、「自分は役に立てているのか?」と不安になりやすい職種です。
そんなときこそ、小さな“できたこと”に目を向けることが大切。

▶ やってみよう:

  • 「今日は●●さんが笑顔を見せてくれた」
  • 「自分から声をかけられた」
  • 「先輩に頼られて嬉しかった」

👉 ポイントは、“成果”よりも“プロセス”を肯定すること。


◆ 習慣②:感情を溜め込まない“出口”をつくる

✔ なぜ必要?

患者さんの葛藤、家族の不安、多職種との摩擦——
すべてを“受け止めっぱなし”にしていると、心の器はいつかいっぱいになります。

▶ やってみよう:

  • 同期や同職種で「週1感情共有タイム」を設ける
  • 日記やメモに「今日はしんどかったこと」を吐き出す
  • 職場外に“何も考えずに話せる人”を1人つくっておく

👉 「話す=放す」ことで、心は少しずつ軽くなります。


◆ 習慣③:「仕事以外の顔」を持つ

✔ なぜ必要?

“真面目な人ほどメンタルを壊しやすい”のは、「自分=仕事」になってしまうから。
仕事以外に夢中になれる時間があると、心に余白が生まれます。

▶ やってみよう:

  • 趣味をスケジュールに“予約”する(週1でもOK)
  • 朝活・読書・散歩など、仕事と切り離した時間を確保
  • 「リハ職以外のコミュニティ」に参加して視野を広げる

👉 自分の“コンセント”を抜ける場所を持つことが、心のリセットには不可欠です。


◆ 番外編:どうしても辛いときは「プロ」に頼っていい

  • 心療内科やEAP(従業員支援プログラム)を利用する
  • 外部カウンセラー・メンタルヘルス講座の活用
  • 転職や環境調整も“立派なセルフケア”のひとつ

👉 無理に“頑張り続けること”が正解ではありません。
「相談する力」も、専門職に必要な力です。


◆ まとめ:「支える人こそ、自分の心を守る習慣を」

リハ職は、人の痛みや苦しみに寄り添う仕事だからこそ、
「自分の心」を後回しにしてしまいがちです。

✔ 1日1つ、自分を認める
✔ 感情の出口を用意する
✔ “仕事以外の顔”を大切にする

この3つを意識するだけで、**心の回復力(レジリエンス)**は確実に育っていきます。

「誰かの支えになれる人」でいるために、まずは自分を支えることから始めましょう。