転職活動で避けて通れないのが「退職理由」の説明。
理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)といったリハビリ職においても、面接では必ずといっていいほど質問される項目です。
しかし、「人間関係がつらかった」「給料が低かった」などネガティブな理由をそのまま伝えてしまうと、採用担当者に悪い印象を与えてしまう可能性があります。
この記事では、退職理由を前向きに、かつ正直に伝えるためのコツを、PT・OT・ST向けに具体例を交えて紹介します。
まず押さえたい基本ルール
✅ 事実は伝えつつ、前向きな視点に変換する
✅ 現職の批判は避ける(上司、同僚、待遇など)
✅ 「次に何をしたいか」をセットで伝える
よくある退職理由とポジティブな伝え方
パターン①:人間関係に悩んだ
×「上司の指導が厳しく、精神的に限界でした」
◯「チームでの連携や風通しの良い環境で、自分の力をより発揮できる職場を求めたいと考えるようになりました」
👉 **「逃げた」ではなく「より成長できる環境を選んだ」**という印象に変えるのがポイント。
パターン②:業務量・残業が多すぎた
×「毎日残業ばかりで体力的にきつかった」
◯「今後は、より質の高いリハビリを提供するためにも、無理のない勤務体制の職場で長く安定して働きたいと考えました」
👉 働き方の見直し=前向きなキャリア選択として伝えると◎。
パターン③:給与・待遇に不満があった
×「給料が安くて生活できない」
◯「これまでの経験やスキルを評価していただける環境で、より高いモチベーションを持って働きたいと考えました」
👉 「お金目当て」ではなく、実力を活かしたい意欲として表現しましょう。
パターン④:キャリアアップしたい
◎「○○(例:訪問リハ・小児・精神科など)の分野に以前から興味があり、今後は専門性を高めていきたいと考え、転職を決意しました」
👉 キャリア志向の強さは、意欲のある人材として高評価を得やすいです。
ST・PT・OTならではの注意点
- 「患者さんとの関わり方を変えたい」「生活期に寄り添いたい」など、職域特有の価値観に沿った理由が有効
- 書類作業や他職種との連携が苦手でも、「学びたい」「挑戦したい」と言い換えると好印象
- リハビリ職はチームワークが大切なので、「協調性のある人物像」を意識した言い回しにする
実践例:テンプレート
「これまで急性期病院での経験を積んできましたが、患者様の生活により近い場でリハビリを提供したいという想いが強まり、在宅リハへの転職を決意しました。新たな環境で自分の経験を活かしつつ、さらに成長していきたいと考えています。」
まとめ
退職理由は「何が嫌だったか」ではなく、「何を求めているか」を語る場です。
本音を大切にしながらも、相手に信頼される言い方に変換することで、選考での印象が大きく変わります。
ぜひ、今回紹介したコツを使って、自信を持って前向きに伝えられるよう準備してみてください。