理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)として働く中で、
「自分にはどのリハビリ分野が合っているのか?」と悩んだことはありませんか?
リハビリの現場は大きく分けて「急性期」「回復期」「生活期」の3つに分かれ、それぞれ役割や求められるスキル、向いている人のタイプが異なります。
この記事では、現場別の特徴と、どんなタイプの人が向いているかを分かりやすく解説します。
■ 急性期|病気・けが直後の「命を支える」リハビリ
主な現場:
総合病院、大学病院、急性期病院など
発症直後・手術直後の患者が対象
特徴:
- 患者の状態が不安定な中での早期離床・早期介入
- 医師・看護師との緊密な連携が必要
- 判断力・スピード・安全管理能力が問われる
向いている人の特徴:
- テンポの早い環境が好きな人
- 医療的な知識や判断を磨きたい人
- 緊張感のある現場でも冷静に対応できる人
- 多職種と協働するのが得意な人
■ 回復期|「生活に戻る」を目指す集中リハビリ
主な現場:
回復期リハビリテーション病院、リハビリ専門病院など
特徴:
- 患者のADL(日常生活動作)の改善を集中的に支援
- 長期的なゴール設定とモチベーション維持が求められる
- チーム医療でリハビリ計画を組み立てる
向いている人の特徴:
- 中長期的に一人の患者と関わりたい人
- 成果を一緒に喜べる関係づくりが得意な人
- コミュニケーション力が高く、根気強く支援できる人
- 協調性・柔軟性のある人
■ 生活期|「その人らしい生活」を支えるリハビリ
主な現場:
訪問リハビリ、デイサービス、老健、地域包括ケアなど
自宅や施設で生活している方が対象
特徴:
- 機能改善よりも生活の質(QOL)向上が目的
- 在宅環境・家族・地域資源なども含めた支援
- リハ職が単独で判断・対応する場面も多い
向いている人の特徴:
- 利用者の暮らしに寄り添いたい人
- 自主性があり、1人での判断・対応に強い人
- 福祉・地域支援にも興味がある人
- マイペースな環境で働きたい人
現場選びは「性格」+「ライフスタイル」で考える
- 「急性期はやりがいがあるけど、残業が多い」
- 「生活期は落ち着いているけど、責任も重い」
それぞれのフェーズにはメリット・デメリットがあります。
性格的に合うかどうかに加え、生活リズム・家庭事情なども考慮して選ぶのが理想です。
まとめ|迷ったら“見学”と“相談”を
現場の相性は、実際に働いてみないとわからないことも多いです。
迷っている場合は、施設見学や体験勤務を通じて空気感を確かめてみるのがおすすめ。
また、転職エージェントを活用すれば、客観的な視点から自分に合う職場を提案してもらえるので、一人で抱え込まずに相談してみましょう。