〜働き方・対象者・やりがいの違いとは?〜
理学療法士(PT)・作業療法士(OT)・言語聴覚士(ST)として、「生活期リハビリ」に関わりたいと考えるとき、よく候補に上がるのが「訪問リハ」と「通所リハ(デイケア)」です。
一見似たように見えるこの2つのサービスですが、仕事内容・対象者・やりがい・働き方にさまざまな違いがあります。
この記事では、リハ職が知っておきたい両者の違いを徹底比較します。
【表でサクッと比較】訪問リハと通所リハの違い
比較項目 | 訪問リハ | 通所リハ(デイケア) |
---|---|---|
サービス場所 | 利用者の自宅 | 施設(通所) |
移動手段 | 車・バイク・自転車など | 出勤先は1か所 |
対象者 | 要介護~要支援、自立度が低めの人も多い | 要支援~要介護、比較的自立している人が多い |
支援内容 | 日常生活に直結した機能訓練・環境整備など | 計画的な機能訓練、ADL向上・維持 |
1日件数目安 | 4〜6件(1件約40分~1時間) | 6〜10名以上(1人あたり20〜40分程度) |
書類業務 | 訪問後の記録+計画書・報告書(医療) | 記録+加算・通所計画書(介護) |
やりがい | 個別性が高く「生活支援」への深い関与が可能 | チーム連携で「通いの継続」を支える |
向いている人 | 自主性・判断力・1対1で深く関わりたい人 | 多職種連携・効率的に支援したい人 |
雇用形態の幅 | 非常勤・業務委託も多い | 常勤・パートが多い |
給与 | 歩合制の事業所もあり高収入も可能 | 固定給が多いが安定している |
働く時間 | 平日・日中が多い(時間柔軟) | 8:30〜17:30など固定勤務が中心 |
◆ 訪問リハがおすすめの人
- 利用者の生活そのものに深く関わりたい
- 1対1でじっくり支援したい
- 自由度の高い働き方をしたい(非常勤・フリーも可)
- 自分でスケジュール管理・移動ができるタイプ
▷ 向いているキャリアタイプ:
- 地域密着で長く働きたい人
- 管理職や独立を視野に入れている人
◆ 通所リハがおすすめの人
- チームで支援したい、多職種連携が好き
- スケジュールや1日の流れが決まっているほうが安心
- 子育て中で固定勤務時間を希望している
- 医療的な処置より介護・予防領域に関心がある
▷ 向いているキャリアタイプ:
- 介護保険領域に強くなりたい人
- 管理職・生活相談員などへのキャリアチェンジを考える人
◆ どちらを選ぶべき?迷ったときのチェックポイント
質問 | YESなら… |
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自分のペースで動きたい? | → 訪問リハ向き |
チームワークや他職種連携が好き? | → 通所リハ向き |
1対1で深く関わりたい? | → 訪問リハ向き |
毎日の移動が負担に感じる? | → 通所リハ向き |
収入アップを優先したい? | → 訪問リハの歩合制あり |
安定収入・固定勤務を希望? | → 通所リハ向き |
まとめ
訪問リハと通所リハは、どちらも生活期リハとして重要な役割を担っていますが、
リハ職としての関わり方や働き方には大きな違いがあります。
自分の性格・キャリアプラン・ライフスタイルに合わせて選ぶことで、よりやりがいを感じられる職場に出会えるはずです。
見学や体験勤務、転職エージェントの活用を通じて、納得のいく選択をしていきましょう。