~3年で“ただの現場スタッフ”を脱却するステップとは~
国家資格を取得して臨床に立ち、目の前の患者対応に一生懸命。
でもふと立ち止まったときに…
「このままで成長できているのかな?」
「数年後、自分に何が残っているだろう?」
そんな不安を感じる若手のPT・OT・STは少なくありません。
だからこそ、早い段階で“成長の軸”を持つことが将来のキャリアの質を大きく左右します。
この記事では、1〜5年目の若手セラピストに向けて、キャリアの考え方と成長の具体的ステップを「ロードマップ形式」でお伝えします。
◆【1年目】土台づくり|臨床の基礎を固める時期
✔ 主な目標:
- 臨床推論と評価・治療の基本を身につける
- 報告・連絡・相談の徹底(チーム連携の基礎)
- 記録や書類の作成スピードと質を上げる
▶ 行動のポイント:
- できるだけ多くの疾患・対象者に関わる
- 成功・失敗の振り返りを毎日言語化
- 担当外の症例にも積極的に興味を持つ
◆【2〜3年目】応用力と視野を広げるステージ
✔ 主な目標:
- 疾患特性を理解し、個別性のある介入を考えられる
- 他職種との連携をリードできる
- 後輩や学生の簡単な指導に関わる
▶ 行動のポイント:
- 月1回、自分でケーススタディをまとめる
- カンファレンスで積極的に発言する
- 小さな勉強会を企画・参加する(1対1でもOK)
✅ この時期に考えたいこと:
- 得意・関心のある領域(例:脳卒中・発達・嚥下など)を見つける
- 将来、資格を取るか、教育・マネジメントを目指すかを仮設定
◆【4〜5年目】専門性と“自分の強み”を確立する時期
✔ 主な目標:
- 得意な疾患やリハスタイルを深掘り
- チームの中で“頼られる存在”になる
- 認定資格や学会発表など、外への発信を始める
▶ 行動のポイント:
- 臨床+1テーマで学ぶ(例:嚥下×小児、整形×スポーツ)
- 勤務先以外の勉強会やオンライン講座を活用
- 「リハビリ以外のスキル」(教育・資料作成・説明力など)も磨く
◆ 若手のうちに身につけたい“非臨床スキル”
スキル | 理由 |
---|---|
ロジカルな伝達力 | チーム連携・指導・家族説明に必要不可欠 |
タイムマネジメント | 多忙な現場での生産性アップとストレス軽減 |
情報収集力 | 常にアップデートされる医学・介護知識への対応 |
キャリア設計思考 | 周りに流されず“自分の人生”を主体的に考える力 |
◆ キャリアに悩んだら考えるべき3つの質問
- 自分はどんな対象者・症例にワクワクする?
- 「この人みたいになりたい」と思う先輩は?
- 今の職場でこのまま5年働いたら、どんな力が身につく?
👉 この3つを定期的に見直すことで、迷走せずに前進し続けられます。
◆ まとめ|「なんとなく過ごす」から抜け出そう
若手のうちは「忙しくて、自分の成長どころじゃない」と感じるかもしれません。
でも、日々の臨床に“目的意識”を持つかどうかで、3年後・5年後の姿は大きく変わります。
✔ 目の前の仕事に工夫と振り返りを
✔ 小さなチャレンジを積み重ねる
✔ キャリアを“自分の言葉”で語れるようになる
この3つを意識するだけで、あなたのキャリアは周囲と確実に差がつきます。
“なんとなくの毎日”から、“意味のある一日”へ。今日から始めてみませんか?