OTのリアルな1日を密着レポート!

~作業療法士の“表も裏も”全部見せます~

作業療法士(OT)という仕事に、あなたはどんなイメージを持っていますか?
「リハビリの先生」「手の訓練をする人」「ADLって言ってる人」…なんとなく知っていても、具体的な1日の流れは見えにくい職種かもしれません。

そこで今回は、回復期リハビリテーション病棟で働く30代女性OTのリアルな1日を密着レポート!
タイムスケジュールとともに、患者さんとの関わりや裏側の業務まで“作業療法士の仕事の本質”をお届けします。


◆ 8:30 出勤・朝の申し送り

リハビリスタッフ、看護師、医師が集まり、当日の患者さんの状態や変更点を共有
急な体調変化や中止指示がないかを確認し、1日の段取りを頭の中で組み立てます。

「この時間で情報が漏れていると、1日の予定が全部狂うので、かなり集中します!」


◆ 9:00 午前のリハビリ開始(1~3単位)

患者さんの病室やリハビリ室で、生活動作(ADL)を中心とした訓練を実施

  • 着替えの練習
  • トイレ動作の確認
  • 認知機能訓練
  • 作業活動(塗り絵、洗濯たたみ、調理練習 など)

「“できる”を増やして“自信”を取り戻してもらうのが、私たちの仕事です。」


◆ 12:00 昼食動作の見守り・記録

患者さんの食事動作を観察し、姿勢・手の動かし方・注意力などを評価
嚥下や認知に関わる課題があればSTと連携。
食後は電子カルテに記録を入力しつつ、午後のスケジュールを再確認。


◆ 13:00 午後のリハビリ(訪室・自室訓練も)

午後も1日最大6~7単位を目安にリハビリを実施。
訪室訓練や、トイレ・入浴の動作練習、環境整備のアドバイスなど、生活に直結する支援が多いのがOTの特徴。

「“家での生活”を常に想像しながら訓練内容を組み立てています。」


◆ 15:30 カンファレンス参加・家族対応

多職種で行うカンファレンスに出席し、患者の経過や退院支援の方向性を確認。
OTは生活面の課題や環境調整の提案役として発言することが多く、支援の橋渡し役に。

家族からの相談対応や、住宅改修のアドバイスを行うことも。


◆ 17:00 記録・事務処理・明日の準備

その日の訓練内容や患者の反応をカルテに記載。
必要に応じて計画書の作成、物品の発注、症例発表資料の作成などを行います。

「事務作業は地味だけど、“質の高い支援”には欠かせない時間です。」


◆ 18:00 退勤

患者さんの笑顔と「今日もありがとう」の一言が何よりのご褒美。
心身ともにヘトヘトだけど、「明日も頑張ろう」と思えるのがOTの仕事の魅力。


◆ OTの1日まとめ

時間帯主な業務
8:30〜申し送り・スケジュール確認
9:00〜午前のリハ(生活動作・認知訓練など)
12:00〜食事動作の評価・記録
13:00〜午後のリハ・訪室訓練・環境調整
15:30〜カンファレンス・家族対応
17:00〜記録・書類業務・明日の準備
18:00〜退勤

◆ 最後に:OTの仕事は“生活と人生”を支える専門職

作業療法士は、単に身体機能を高めるのではなく、「その人らしい生活」を取り戻すための支援者です。
手を使うリハビリ、家事練習、認知症ケア、精神的なサポートまで、関わりは多岐にわたります。

だからこそ、患者さんの人生に深く寄り添える仕事でもあります。