〜長く安心して働ける職場を選ぶために〜
「保育士は給与が低いから、せめて福利厚生はしっかりしていてほしい」
「求人に“福利厚生充実”と書いてあるけど、実際は大した内容じゃなかった…」
そんな声も多い保育業界。
実は、福利厚生が“見せかけ”で終わっている園も少なくありません。
この記事では、保育士にとって本当に使える福利厚生とは何か?
そして、充実した園を見抜く具体的な方法を解説します。
そもそも「福利厚生」とは?
福利厚生とは、給与とは別に会社(園)が提供するサービスやサポートのこと。
保育業界でよくあるのは以下のようなものです:
✔ 主な福利厚生の例
- 社会保険完備(健康・厚生年金・雇用・労災)
- 通勤手当/住宅手当/家賃補助
- 産休・育休制度
- 時短勤務/子育て支援制度
- 退職金制度
- 制服貸与/給食補助
- 処遇改善加算の還元制度
- キャリアアップ研修・資格取得支援
- 宿舎借り上げ制度(主に都市部)
「充実した福利厚生」の園を見つけるための3ステップ
✅ 1. 求人票を“表現”で読み取る
求人に「福利厚生充実」とだけ書いてある園は要注意。
本当に充実している園は、内容を具体的に記載しています。
▶ チェックすべき文言
- 「賞与あり(実績:年3ヶ月)」「退職金共済加入」
- 「住宅手当月◯万円支給」「育休復帰率◯%」
- 「宿舎借り上げ制度あり(上限8.2万円)」など
→ 数字で書かれているかどうかがポイント。
✅ 2. 面接で「使える制度か」確認する
制度が“ある”だけでは意味がありません。
実際に「使えるか」「誰がどれくらい使っているか」を聞いておきましょう。
▶ 質問例
- 「住宅手当や借上げ社宅は、現在何名が利用していますか?」
- 「産休・育休の取得後、どれくらいの割合で復帰していますか?」
- 「退職金制度は何年以上で対象になりますか?」
- 「時短勤務制度は、何歳までの子どもが対象ですか?」
✅ 3. 法人の規模や運営元をチェックする
福利厚生の充実度は、園の方針や母体の安定性に大きく左右されます。
▶ 比較的福利厚生が厚い運営元
- 社会福祉法人(共済制度や人事制度が整っていることが多い)
- 学校法人(職員待遇が明確・昇給制度あり)
- 大手保育事業者(借上げ制度・研修制度など独自制度が豊富)
福利厚生が“手厚い”園の具体例
- 年間休日120日以上+リフレッシュ休暇あり
- 産休・育休の取得率90%以上&復帰後の時短勤務OK
- 保育士本人も利用できる「企業内保育所」あり
- 退職金共済制度加入+自己都合でも対象
- 資格取得補助(例:実務者研修費全額補助)
福利厚生を比較する時の注意点
よくある落とし穴 | 注意ポイント |
---|---|
「福利厚生充実」とだけ記載 | 内容の具体性・利用実績をチェック |
制度はあるが使いづらい | 対象条件・申請手順・取得実績を確認 |
加算が出ても還元されない | 処遇改善加算が賞与・手当などで支給されているか |
まとめ|制度が“ある”だけじゃ意味がない
保育士として安心して長く働くには、給与と同じくらい「福利厚生の中身と使いやすさ」が重要です。
✔ 内容が具体的に書かれている園を選ぶ
✔ 面接で「実際に利用されているか」まで聞く
✔ 法人の規模や運営母体で制度の厚さを見極める
✔ 加算や補助制度をうまく使って生活・キャリアを安定させよう
“待遇の良さ”は、目に見えにくいところにあります。
ぜひ見極め力をつけて、安心して働ける園を選んでください。