〜制度と現場の“リアルなギャップ”を正直に語る〜
近年、「保育士の働き方改革」が注目され、国や自治体もさまざまな制度改善に取り組んでいます。
たとえば…
- 残業削減・持ち帰り仕事の禁止
- ICT導入による書類の効率化
- キャリアアップ研修の整備
- 処遇改善加算による給与アップ
こうした動きから、「働きやすくなってきているのでは?」という声もありますが、実際の現場ではまだまだ課題が多いのが現実です。
この記事では、保育士の働き方改革が“進んでいる園”と“進んでいない園”の差や、現場のリアルな声を紹介します。
◆ 制度としては確かに進んでいる
✅ 国が進める主な改革内容
- 保育所保育指針の見直し(業務負担を減らす)
- ICT導入補助金(シフトや連絡帳のデジタル化)
- 処遇改善等加算Ⅰ〜Ⅲの導入
- キャリアパス制度の整備
▶ これにより…
- 書類作業の時間短縮
- 給与アップのチャンス
- 役職や研修制度の明確化 など、環境改善が“できる園”は増えているのも事実です。
◆ でも、すべての園で進んでいるわけではない
❌ 現場でよく聞く「改革が進んでいない園」の実態
- ICT導入はしていても、職員が使いこなせず結局手書き
- 残業は「名ばかりゼロ」→終礼後に残って書類作成
- 処遇改善加算がどこに使われているのか分からない
- キャリアアップ研修は受けられても、昇格につながらない
👉 制度だけあっても、園全体が「変えよう」という意識を持たないと改革は進まない。
◆ 働き方改革が“うまくいっている園”の特徴
✅ チームで改革を進めている
園長・主任が現場の声を拾い、「どうすればもっとラクになるか」を一緒に考えてくれる園では、改革が進みやすいです。
✅ ICTが「使われている」
導入だけでなく、実際にシフト・連絡帳・記録に活用され、職員の負担が本当に減っていることがポイント。
✅ 残業削減の文化が根づいている
「残るのが当たり前」ではなく、「時間内で終わらせる」が当たり前になっている園。
→ シフト内に“書類時間”が確保されている園が◎
◆ 改革が進んでいない園を見抜く質問・チェックリスト
▶ 見学や面接で聞いてみるべき質問
- 書類業務はシフト内で終わらせられますか?
- 残業や持ち帰りの実態はどうですか?
- ICTはどの業務に使われていますか?
- 処遇改善加算はどのように職員に還元されていますか?
▶ チェックポイント
- 見学時、遅い時間まで職員が残っている
- システムはあるが紙も併用していて二重作業になっている
- 「現場は変えたくない」という空気がある
◆ 今後どうなる?保育士の働き方改革の未来
- 働き方改革は、今後さらに“園ごとの差”が広がると予想されます
- より働きやすい園には人が集まり、改革が進まない園からは人が離れていく構造に
✅ あなたが働きやすさを大切にするなら、「制度だけでなく運用ができているか」を見極めることが重要です。
まとめ|改革の“有無”ではなく、“活かされているか”がカギ
保育士の働き方改革は確かに進んでいますが、
「仕組みがあるだけ」では意味がありません。
大切なのは、その仕組みが日々の保育の中で、きちんと機能しているかどうか。
✅ 働きやすさで園を選ぶなら…
- 書類時間がシフト内にある
- 残業ゼロが“名ばかり”ではない
- 園長・主任が職員の声を聞いてくれる
- ICTや制度を実際に“使っている”
「働きやすい園」は、未来を見据えて変わろうとしている園です。
あなたの頑張りが“消耗”ではなく、“充実”につながる園を選びましょう。