〜雰囲気重視で選ぶ際の注意点〜
「アットホームな雰囲気の職場です!」
「職員同士仲が良く、風通しの良い職場です!」
保育士の求人票によく見かける“アットホーム”という言葉。
一見、働きやすそうで魅力的に感じますが、実はその言葉だけで職場を判断するのはちょっと危険かもしれません。
この記事では、「アットホーム=良い園」とは限らない理由と、雰囲気で職場を選ぶ際に押さえておきたい注意点を解説します。
◆ アットホームな園の“本来の意味”とは?
もともと「アットホーム」は、「家庭的で温かい雰囲気」「上下関係が少なく、リラックスできる空気感」といったポジティブなイメージを持つ言葉です。
実際に、こんな園もあります:
- 少人数で職員の距離が近く、気軽に相談し合える
- 園長や主任との関係がフラット
- チームワークが良く、協力しながら働ける
→ こうした職場は本当に働きやすく、定着率も高い傾向があります。
◆ でも…「アットホーム」に要注意なパターンも
⚠ よくある“アットホーム詐欺”の例:
表現 | 実際の中身 |
---|---|
アットホームな職場 | 派閥ができていて、なじみにくい |
家族のような関係 | プライベートまで干渉される/過干渉 |
仲の良い職員ばかり | 仲が良すぎて新人が入りづらい「内輪ノリ」文化 |
少人数でアットホーム | 人手が足りず、1人の負担が大きい |
→ アットホーム=居心地が良い、とは限らないのが現実です。
◆ 雰囲気で園を選ぶなら、見極めがカギ
✅ 園見学で確認すべきポイント
- 職員同士の声かけが自然か?
→ 「ありがとうございます」「お願いします」などが自然に飛び交っているか - 笑顔・雑談が適度にあるか?
→ ぴりぴりもベタベタもしていない“ほどよい距離感”が理想 - 新人や若手の様子は?
→ 周りになじんでいれば、受け入れ体制がある証拠 - 見学者への対応が丁寧か?
→ 外部に対して誠実な園は、内部でも配慮があるケースが多い
✅ 面接で質問すべきこと
- 「アットホームと書かれていましたが、具体的にはどんな雰囲気ですか?」
- 「職員間の連携で意識していることはありますか?」
- 「新人職員の定着率はどれくらいですか?」
- 「お互いにフィードバックする文化はありますか?」
→ キーワードを掘り下げる質問で“実態”が見えてきます。
◆ 本当に働きやすい園は“アットホーム”より“安心感”
アットホームかどうか以上に大事なのは…
- 誰かに相談できる雰囲気がある
- ミスしても責めずにフォローしてくれる
- 意見を言いやすい(=風通しが良い)
- 適度な距離感とプライバシーが守られている
→ 「安心して働ける環境かどうか」が、本当の意味での“働きやすさ”です。
まとめ|“アットホーム”に惑わされず、本質を見よう
「アットホームな園です」という言葉は、魅力的に見える一方で、曖昧な言葉でもあります。
大事なのは、雰囲気を言葉で判断せず、自分の目と耳で確かめること。
✅ 雰囲気重視で園を選ぶ際のチェックリスト
- 求人票の言葉に“中身”があるか?
- 園見学での空気感・職員の対応を観察
- 面接で“アットホームの実態”を質問
- 安心して働ける体制(相談・フォロー・多様性)があるか?
あなたが「ここなら大丈夫」と思える園に出会えるよう、しっかり見極めてくださいね。